「近くに税理士事務所がない」「訪問の時間が取れない」「質問をもっと気軽にしたい」。そんな個人事業主やひとり会社の経営者に増えているのが、オンラインで完結する税理士サービスです。ただ、ウェブサイトを見ると料金もサービス内容もさまざまで、何で比べればよいか迷ってしまいます。
この記事では、オンライン税理士を選ぶときに比べるべきポイントと、契約前に確認したいことを整理します。
- 比べるのは「月額料金」だけでなく、年間の総額(決算・申告料、記帳代行、年末調整などの追加料金を含む)
- 対応範囲は、記帳・決算・申告・消費税・税務調査・相談のどこまでが料金に含まれるかを確認する
- 相談のしやすさは、返答の速さ、担当者が固定か、税理士に直接確認できるかで見る
- 税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士または税理士法人だけができる業務。登録は日本税理士会連合会の検索サイトで確認できる
比べるべき3つの軸
| 軸 | 確認したいこと | よくある見落とし |
|---|---|---|
| 料金 | 月額料金、決算・申告料、記帳代行の有無、取引量による変動 | 月額は安いが、決算料や年末調整、消費税申告が別料金 |
| 対応範囲 | 記帳、決算、確定申告、消費税、年末調整・法定調書、税務調査、融資の相談 | 「申告だけ」で、記帳は自分でやる前提になっている |
| 相談のしやすさ | 連絡手段(チャット、メール、オンライン面談)、返答までの時間、担当者 | 質問の回数や時間に上限がある、担当が毎回変わる |
料金:月額より「年間の総額」で比べる
オンライン税理士の料金は、「月額〇円から」と表示されていることが多くあります。比べるときは、次の項目を足した年間の総額で考えましょう。
- 毎月の顧問料
- 決算・確定申告の料金(月額とは別のことが多い)
- 記帳代行の料金(取引の件数で変わることが多い)
- 消費税の申告料(課税事業者の場合)
- 年末調整・法定調書・償却資産の申告(従業員や役員報酬がある場合)
- 税務調査の立会い料
料金は、取引の件数、売上の規模、個人か法人か、消費税の申告の有無などで変わります。見積もりを取るときは、自分の取引量(月の仕訳数の目安、口座やカードの数)を伝えて、総額で出してもらうと比べやすくなります。顧問料の考え方は「税理士の顧問料の相場はどう決まる?」も参考にしてください。
対応範囲:どこまでやってもらえるか
記帳をどこまで任せられるか
オンラインのサービスには、大きく分けて次の形があります。
| 形 | 自分の作業 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 記帳代行型 | レシートや通帳のデータを送る | 経理の時間をとにかく減らしたい |
| 自計化サポート型 | 会計ソフトに自分で入力し、税理士がチェック | 自分で数字を把握したい、費用を抑えたい |
| 申告のみ型 | 1年分の帳簿を自分で作り、決算・申告を依頼 | 経理に慣れていて、取引が少ない |
クラウド会計ソフトの口座連携やAIによる自動仕訳を使うサービスでも、最終的な判断(経費になるか、按分の割合、所得区分など)は人の確認が必要です。どこまでを税理士側が確認してくれるかを聞いておきましょう。自分でやるか任せるかの比較は「記帳は自分でやるか、税理士に任せるか」で解説しています。
税務調査のとき
税務調査の連絡が来たとき、税理士が代理人として対応するには、税務代理権限証書を提出します。オンラインのサービスでも、調査の立会いに対応しているか、料金はいくらか、対面での立会いが必要な場合にどうするかは、契約前に確認しておくと安心です。
法人化や融資の相談
事業が大きくなると、法人化、役員報酬、融資の相談が出てきます。将来そうした相談をしたいなら、申告以外の相談にどこまで対応しているかも見ておきましょう。
相談のしやすさ:返答の速さと担当者
オンラインのよさは、気軽に質問できることです。そのためには、次の点を確認しましょう。
- 連絡手段:チャット、メール、オンライン面談のどれが使えるか
- 返答の目安:質問してからどのくらいで返事が来るか
- 担当者:毎回同じ担当者か、税理士に直接確認してもらえるか
- 質問の範囲:回数や時間の上限があるか、経費の判断のような細かい質問もできるか
- 資料の共有:レシートや請求書をスマホで撮って送れるか、どのクラウドに保存するか
オンラインならではの確認ポイント
オンラインでは、レシートや請求書、通帳のデータを送ってやり取りします。次の点も確認しておきましょう。
- データの保存先:送った資料がどのクラウドに保存され、誰が見られるか
- 電子帳簿保存法への対応:電子で受け取った請求書や領収書のデータを、要件に沿って保存できる仕組みがあるか(基本は「電子帳簿保存法の基本」)
- 紙の資料の扱い:スマホで撮影したレシートの原本をどうするか、スキャナ保存のルールに沿っているか
- 会計ソフト:自分が使っている会計ソフトに対応しているか、乗り換えが必要か
税理士の登録を確認する
税務代理(税務署への申告や調査の代理)、税務書類の作成、税務相談は、税理士法で税理士または税理士法人だけに認められた業務です。税理士でない人や会社が、有償・無償を問わずこれらを業として行うことは認められていません。
オンラインのサービスを選ぶときは、次の点を確認しましょう。
- サイトに税理士の氏名、所属する税理士会、税理士法人名が書かれているか
- 日本税理士会連合会の「税理士情報検索サイト」で登録が確認できるか
- 申告書に税理士の署名がされるか
契約前のチェックリスト
| チェック項目 | 確認方法 |
|---|---|
| 年間の総額はいくらか | 自分の取引量を伝えて見積もりを取る |
| 決算・申告・消費税・年末調整は含まれるか | 料金表と見積書で確認 |
| 記帳はどこまで任せられるか | 送る資料と、税理士側の作業範囲を確認 |
| 税務調査に対応しているか | 立会いの可否と料金を確認 |
| 質問への返答の目安は | 問い合わせの段階での返事の速さも参考になる |
| 税理士の登録はあるか | 税理士情報検索サイトで確認 |
| 解約・変更の条件は | 契約期間、解約の連絡期限、資料の返却方法 |
今の税理士から乗り換える場合の流れは「税理士を変更する方法と流れ」をご覧ください。今の申告内容に不安があるだけなら、「税理士のセカンドオピニオン」という方法もあります。
AIを活用した記帳で、日々の経理から決算・確定申告までをまとめてお引き受けします。訪問なしのオンライン完結で、困ったときはチャットでいつでも質問できます。
オンライン記帳・申告サポートを見るまとめ
- オンライン税理士は、月額ではなく年間の総額で比べる
- 料金に含まれる対応範囲(記帳、決算・申告、消費税、税務調査)を確認する
- 返答の速さ、担当者、税理士に直接確認できるかで、相談のしやすさを見る
- 税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士だけの業務。登録を検索サイトで確認する
クレフティの「オンライン記帳・申告サポート」は、月額5,000円程度から(取引量や申告の内容で変わります)、AIを活用した記帳から決算・申告までを、訪問なしのオンライン完結でお引き受けしています。チャットでいつでもご質問いただけます。
