所得税・確定申告

個人事業主が車をローンで購入、補助金が後から入るときの仕訳は?

ご相談の内容

青色申告をしている個人事業主です。事業で使う電気自動車を、頭金とオートローンで購入しました。ローンには分割手数料がかかり、数か月後に入る国の補助金は、そのままローンの支払いに充てる予定です。購入時から補助金の入金、毎月の支払いまで、どのように仕訳すればよいでしょうか。

結論
  • 購入時は、車両を車両運搬具、ローン残額を未払金、分割手数料を前払費用として計上する方法が分かりやすい
  • 毎月の支払いは未払金を減らし、その年に対応する手数料を年末に支払利息へ振り替える
  • 補助金は入金時に雑収入とするのが基本で、一定の要件のもとで取得価額から減額(圧縮)することも検討できる

回答

ここでは、車両600万円、分割手数料30万円、頭金200万円、毎月の支払い5万円、補助金100万円という例で説明します。

1. 購入時の仕訳

手数料を含む支払総額は630万円で、頭金を除いた430万円がローン残額です。

借方金額貸方金額
車両運搬具6,000,000円普通預金2,000,000円
前払費用300,000円未払金4,300,000円

車の「合計金額」には、車両本体のほかに重量税などの税金、自賠責保険料、登録手数料、リサイクル料金などが含まれていることが多くあります。これらは取得価額に含めず、租税公課・保険料・支払手数料などで処理できます。リサイクル料金は預託金という資産です。見積書の内訳で区分してください。

2. 毎月の支払いと年末の振替

毎月の支払時は「未払金50,000円/普通預金50,000円」です。

年末に、返済予定表でその年に対応する手数料を確認し、「支払利息/前払費用」で振り替えます。

3. 補助金の入金と支払い

入金時は「普通預金1,000,000円/雑収入1,000,000円」、ローンの支払いに充てたときは「未払金1,000,000円/普通預金1,000,000円」となります。

4. 補助金の圧縮

国の補助金で事業用資産を取得した場合、確定申告書に明細書を添付すれば、補助金を収入に含めず、その分取得価額を減らすことができます(所得税法第42条、国庫補助金等の総収入金額不算入)。

ただし、車を購入した年と補助金の交付を受ける年が異なる場合は、適用できるかどうかや計算方法が変わるため、確認が必要です。

5. 減価償却

新車の普通乗用車であれば、耐用年数は6年です。定額法(償却率0.167)で、使用を始めた月から月割で計算します。

注意したいポイント

  • 購入と補助金の年がまたがるとき:圧縮を使えるかは事前に確認しておくと安心です
  • 家事でも使う場合:減価償却費や支払利息などは、事業で使った割合で按分します
  • 消費税の課税事業者の場合:税込・税抜の経理方式に合わせて仕訳します

車の購入を経費にする基本は絵を描く仕事の資料として車を買ったら、経費にできる?、維持費の考え方は車両費・ガソリン代は経費になる?もご覧ください。

まとめ

  • 購入時は車両運搬具・未払金・前払費用に分け、諸費用は見積書の内訳で区分する
  • 毎月は未払金を減らし、手数料はその年の分を年末に支払利息へ振り替える
  • 補助金は雑収入が基本で、圧縮は購入年と交付年がずれる場合に適用の確認が必要

この記事は、実際に寄せられたご相談をもとに、個人が特定されないよう内容を一般化して作成しています。個別の状況によって結論が変わることがありますので、詳しくは税理士にご相談ください。

よくある質問

車の購入代金に含まれる税金や保険料も、車両運搬具に入れるのですか?
重量税などの税金、自賠責保険料、登録手数料は取得価額に含めず、租税公課・保険料・支払手数料などで処理できます。リサイクル料金は預託金という資産です。見積書の内訳を確認して区分してください。
車を家事でも使っている場合、経費はどう計算しますか?
減価償却費や支払利息などを、事業で使った割合で按分します。経費にできるのは事業使用割合に応じた部分だけです。

※本記事は2026年11月1日時点の法令・制度に基づく一般的な解説です。個別の状況により結論が異なるため、実行前に専門家へご相談ください。
※本記事の無断転載・複製、商用目的での利用はお断りします。引用の際は、出典(税理士法人クレフティ・記事URL)を明記してください。

FREE CONSULTATION

決算書と融資のこと、
まずはお気軽にご相談ください。

初回のご相談は無料です。まずは担当者がお話を伺い、内容に応じて担当税理士や金融機関出身のコンサルタントがご提案します。