ご相談の内容
もともと自分でも集めていたおもちゃを、フリマアプリで販売しているという専業主婦の方からのご相談です。中身が分からないブラインドボックス(ランダム封入の商品)を買い、目当て以外のものが出たときに開封済みのまま売っている場合も「転売」として税金がかかるのか。中身が分かっている商品を未開封で売る場合とは違うのか、を知りたいという内容でした。
- ブラインドボックスか、開封済みかで課税・非課税が決まるわけではない
- 自分で楽しむために買い、目当て外を手放す程度なら非課税となる余地がある
- 売る目的で購入し継続的に利益を得ていれば、開封済みでも雑所得などの課税対象
回答
自分用のコレクションを売るなら「生活用動産」
家具や衣類など、日常生活に使う物(生活用動産)を売って得た所得は、所得税がかかりません(所得税法第9条第1項第9号、所得税法施行令第25条、国税庁タックスアンサーNo.3105)。ご自身のコレクションとして買ったおもちゃを売る場合は、これに当たると考えられます。
はじめから利益目的なら「物品の売買」
これに対し、はじめから利益を得る目的で購入(仕入れ)し、反復して販売している場合は、生活用動産の売却ではなく物品の売買による所得になります。この場合は雑所得、規模によっては事業所得として課税の対象です(タックスアンサーNo.1500)。
判断のポイント
商品の形態ではなく、取引の実態で判断します。主なポイントは次の4つです。
- 購入時の目的(自分で楽しむためか、売るためか)
- 購入数(同じ商品を多数買っていないか)
- 販売の頻度や規模
- 利益の状況
具体的には、次のように考えられます。
| ケース | 考え方 |
|---|---|
| 新作を自分用に買い、重複や目当て外を時々売る | 非課税となる余地が大きい |
| 目当て外が高く売れる前提でボックスを多数買い、継続的に売る | 開封していても転売(雑所得)と判断される可能性が高い |
注意したいポイント
課税されるのは「売上」ではなく「もうけ」
雑所得になる場合でも、課税の対象は売上の全額ではありません。売上から仕入代金・販売手数料・送料などを差し引いた所得(もうけ)が対象です。
専業主婦の方の場合
他に所得がない方であれば、所得が基礎控除額以下なら所得税はかかりません。ただし、基礎控除額は合計所得金額に応じて段階的に変わるため、その年の金額を確認する必要があります。また、住民税がかからない所得の基準や、ご主人の配偶者控除の要件は所得税の基準とは異なります。所得税がかからない範囲でも、住民税や配偶者控除に影響することがある点に注意しましょう。
記録を残しておく
どちらに当たる場合でも、購入日・購入目的・金額などの記録を残しておくと、後で説明が必要になったときに役立ちます。
フリマアプリで不用品を売ったときの考え方はフリマアプリで子ども服やおもちゃを売って20万円超、確定申告は必要?、コレクションの売却については昔集めたトレカを買取に出して30万円、会社員は確定申告が必要?でも解説しています。
まとめ
- ブラインドボックスか、開封済みかではなく、購入目的・購入数・販売の頻度や規模・利益で判断する
- 自分用に買って目当て外を時々手放す程度なら非課税の余地があり、売る前提の多数購入・継続販売は雑所得などになりやすい
- 課税されるのはもうけの部分。住民税や配偶者控除の基準は所得税と別なので、記録を残して確認する
この記事は、実際に寄せられたご相談をもとに、個人が特定されないよう内容を一般化して作成しています。個別の状況によって結論が変わることがありますので、詳しくは税理士にご相談ください。
